10日記

小学生の頃、夏の友をボールペンで書いて大変なことになった話。

自慢にもならないですが、
小学校6年間、夏の友は
一度も仕上げたことがありません。

出された宿題は、
一度も仕上げたことはないという
偉業を成し遂げたのはわたしです。

先生に申し訳なく謝れば、全部チャラになる。
そう思って6年やっていました。

一度だけ真剣に直そう思った時期があった

ですが一度だけ、
それを真剣に直そうと、

ぜったいに
この悪癖を退治してやろう
と思ったときがありました。

それは
小学校4年か5年生のときです。
記憶があいまいですみません。

1年生からずっと
過去の夏休みは、
毎回最初の月曜日になると、
変な達成感を感じてしまい
夏休みの終わり頃まで
夏の友はやめていましたが、

かなり大きくなったので、
これは絶対にやめたい!と思い
「今年の夏休みは、どんなことがあってもかならず
夏の友を完璧に仕上げてやろう」
と強く決意しました。

さきにぜんぶ書いちゃばいいじゃん!とひらめいた

そんな時、
大好きだった3年奇面組という漫画で、

「夏の友を1日で仕上げたが、
ボールペンで書いてしまい
その通りに過ごすことになり、大変なことになる」
という話がありました。

それを見てこれしかない!
と思いました。

どうするかというと、奇面組のマネをして
「夏休み初日に40日分を書く。」
ただしボールペンを使わない。
「鉛筆で書いていつでも修正できるようにする。」
ということでした。

平たく言うと、
予定表のごとく
先書きしてしまえばいいと思ったのです。
実績がでたら、修正記入すればいいんです。

これはできる!
すげーなオレ。
と思いました。

それで、
夏休みに入った最初の日、

日記を先に全部つけてやろうと思い、
初日に鉛筆でどんどん埋めていきました。

鉛筆で、しかも予定ですから、
お花畑で
ドリーミーなことを書いていったんです。
こんなことがあったら素敵だなとか
最高だなあってことです。

叶わなったらいいもんね。予定だモーン。

そして事件は起こった

うへうふしながら、夢見心地で
何日か書いていたのですが、
母か誰かに用事を言われて
中断しました。

それがいけなった。

また、ちゃぶ台に戻って書いたとき、
あまりに筆が速く進むので、
テンションが上がりすぎて、
途中から、なぜかボールペン
よく見たら見た目全然違うのにね、
まったく気づかなった、、
漆黒のボールペンで、日記を書いてしまったのです。

どんなことを書いたかというと、
今日は晴れたので、誰と遊んで超楽しかったとか、
今日は雨だったので家で従兄弟とトランプをしたとか、
両親が月一回の休みをあらかじめ聞いていたので、
その日は、家族で海に出かけて、スイカ割りをしたみたいなことを
書いていました。
(家族で外出とか皆無だったのにね)

で、そのことに気づいた時は、時すでに遅し。
まさかの3年奇面組のマンガの通りになってしまった。。。

顔面が青ざめましたね。
とんでもないことをしてしまったと。。。

そのころは修正液という
魔法の道具がなかったので
ボールペンは消せない。

カッターで削って消そうとしても量が半端ない。
黒で全部塗りつぶしたら、夏の友が真っ黒になる。

私の字は、必要以上に大きな字でしたから、
修正不可能なんです。

死ぬほどの苦痛を味わいまして、
父親に相談したところ
家族会議をしようということになりました。

家族会議をした

いろいろと家族で話したのですが、
結局は
「一度もできたことがないなら、
やる前からできないとかいうな。
子どもでも言ったことは最後まで守れ。」
と、父親から、素晴らしいご託宣をいただきまして、
結局、すべて実行することになりました。

夏休みがとんでもないことになった

夢のようなことをボールペンで書いていましたから、
とんでもない状態になることはわかっていました。

でも決まったことなので、しょうがなく守る事に。。。。

夏休み序盤、鉛筆で書いているところは、
現実的なものに書き換えて乗り切り、

ボールペンで書いたところは、かならず守るようにしました。

朝はやく起きて、夏休みの勉強をしたり、
お手伝いをしたり、ちゃんと掃除をしたりしていました。

その頃からわりとまじめなんです。
決めたらルールはぜったい守るタイプですから。

でも、それもつかの間で、ちょっとずつ難しいことが起こってきました。

例えば、今日は7時から友達と遊んだ。というようなことを書いていた時。

ラジオ体操が終わったらすぐ、
無理やり友達を残して遊びました。

もっと、早い時間で遊んだと書いたときもあって
みんな寝ている時間に友達のところに言って
〇〇ちゃーん、あそぼ!って誘ったり。
(絶対迷惑です)

今日はとんかつを食べておいしかった。と書いた時は、
あらかじめ母に予約をして、とんかつにしてもらったり、
必要以上にお願いしたりしてました。

それから、今日はサッカーをしたと書いてしまった時は、
ラジオ体操終わったあと、みんな野球をしたいなか、
サッカーを無理やりさせたりしてました。

そしたら、友達も、最近、様子が変だ。と思ったのか、
あっという間に相手にされなくなってしまいました。

そこで、速攻、いとこに鞍替えして、
いとことサッカーにプラン変更して、
友達から親戚に書き換えたりしてました。
(このときの夏休みはいとこと相当遊んだと思う。)

一番大変だったのは天気でして、
雨降らなきゃいけないのに、
晴れなんてでると、
逆さてるてる坊主を何個も作ったり、
(お天道さんも迷惑です。)

雨なのに、晴れないといけない時は、
普通のてるてる坊主を死ぬほど作ったり、
今考えたら、
絶対にばちあたりだなあということをしてました。

月一回の親の休みの時も、海に行くのをゴリ押しして、
「休む日なのにあわせることはない」と、姉から本気で怒られ、
(姉は姉で、用事があって、海に行けないのもあった)

海水浴当日晴れの予定が、
雨だったので、さかさてるてる坊主をいくつも作ったけど、
当日は雨になったり。

でも目的を達成したかったので、
いとこを呼んで、
家の中で仮想海水浴したりしました。

スイカ割りをするために、
家の中で棒を振り回していたら、振り回すなとガチで怒られ、(当たり前です)
とんでもない夏休みでした。(自業自得ですな)

結局どうなった?

なので、その時の夏の友も撃沈しました。

しかも、出来がひどかった。。。

ボールペンで書いたのを鉛筆で書き直したから、
とんでもなく汚くなり、

日記は、雨じゃないのにと雨と晴れが同居するわ、
晴れのち雨時々曇りみたいな
その日がよくわからない天気になってしまったりで、

結局その時の夏休み明けは、
必要以上に先生に怒られたのでした。

お得意の反省の色を一生懸命見せて赦してもらい、
でも本当は反省していないから、

友達の前で、おどけて見せたら、
バケツを二杯持って、廊下に立たされ、
結局、いつもと同じか
それよりひどい夏休み明けになったのでした。

過去一番の努力したのに、
なんだったんだって思いましたね。

このことから、日記を先に書いてしまうのはダメ
ズルはいけないってことを学びました。

当たり前ですね、そんなことをする子は普通いませんよ。
といまの私は言いたいです。

でも、意外と天才的だったかも

予定を立ててそれを守るというのは良い

でも、今思うのは、

夢のような予定を立てて、それに向かって動く
というのはいいかもしれないです。

父は本当に伝えたかったのはそれかも。と思ったりします。
私が10歳のときに亡くなったので、確認できませんが。

夢を持って、正しく行動すれば、すごくいいだろうと思います。

予定は消せないようにするのもあり

子供の頃は、バカだったので、(今もバカですけど)

先に消せない予定を書くというのはかなり使えると思います。

やらなければいけない状況を作る。
これ大事なところですね。

しかし、夏の友を書けなかった子が、
すごくまじめで手堅い仕事を何十年もしたことがあったり、
ランニングがずっと続いたり、
大量の本を読んだりするのだから、
人生わかりませんな。

まとめ

夏の友はまじめに書こう。
失敗すると学ぶことは沢山ある。
消せない予定を書いてしまおう。そしたらあとに引けないよ。

アイキャッチ画像はdyslexiadecoded.co.ukから使わせてさせていただきました。